映画館に行きたい。

先日、「映画館に行こう!」という検索&情報サイトが開設されたことを知ってから、
しばしネット上で映画館の旅をしていた。

ネットで「映画館通り」と検索すると、ほぼ9割方、「盛岡市の映画館通り」がヒットする。
そんな街で高校生時代を過ごした。演劇の世界に惹かれていた私は、
映画館通りに通うようになり、大学に進学して研究者の道に進みたい気持ちと、
社会人になって働きながら劇団に進みたい気持ちとの狭間で心が揺れていた。

家族に心を開こうとしない専制君主の父親の支配から逃れて自立したい気持ちもあった。
地元では地位の高い父親のため、親の資産が仇となり、
進学しても奨学金を得られない状況だった。

薬師丸ひろ子主演の「Wの悲劇」はそんな私の心を一層混乱に導き、
数度の家出と自殺未遂をするに至る。そんな私を両親は精神科の閉鎖病棟に放り込んだ。

私は精神病だから家出をしたのではない。
精神病だから自殺未遂をしたのではない。
専制君主である父親の支配から逃れて自立したかったのだ。
もともと当時社会問題になっていた精神科病棟の人権侵害のありようを
我が身で体験する絶好のチャンスだったから、放り込まれる時にも
「これ幸い」と何も抵抗せずに従った
(ただ、岩手県にある「胆江病院」の看護師は抵抗を恐れたのだろう、
私に嘘をついて薬液を注射してこん睡状態にして檻の中に運んだが)。

まぁ、そんなことは今回は関係ないので本筋に戻る。
結局親の支配が残る状態で大学生時代を
青森県弘前市にある弘前大学で過ごすことになる。

ほぼ時を同じくして、弘前に独立系単館の「マリオン」という映画館が出来た。
ちょうど進学前にわざわざ岩手県一関市まで遠征して見たスウェーデン映画の
「My Life As A Dog」(原題:「MIT LIV SOM HUNT」)がここでも上映されていて、
とてもアットホームな映画館の接客にいつしか虜になっていった。
まだテレビで大ブレークする前の佐野史郎が南果歩と共演した映画
「さよなら、こんにちわ」もここで出会った。今も自分の部屋に
上映終了後に取り外された1シーンの宣伝写真をもらって飾ってある。

おぼろげな記憶だが、年会費を払うとかなりの割引になり、
何度でも見られるので会員になって何度も通ったものだ。
「映画館に行こう!」というサイトを知ってイの一番に探したのが
この「マリオン」だったが、残念ながら掲載されていなかった。
悪いニュースを覚悟しながらネット検索すると、
やはり何年か前に廃館になったと伝えるブログが何個か見つかった。
もうあのようなアットホームな映画館、そして館主とは出会えないのかと
記憶の中の津軽平野が焼夷弾で廃墟にされてしまったかのような
言いようの無い虚しさを感じたのだった。

しかし、ふと今夜見つけた記事の中に、
なんとこの地元静岡県浜松市に、
まるでマリオンのような映画館が開館1周年を迎えたというものがあった。
「CINEMA e-ra(シネマ イーラ)」という。
いやはや、普段仕事場でかけている静岡の県域FMラジオ「K-MIX」
CMにしばしば出ていたことは強く記憶に残っていたのに、
今日までその映画館がかつてのマリオンのように映画通の魂を刺激するような
単館であることを知らなかった。

浜松市は私の住む富士宮市からは遠い。
JRの在来線で行くと自宅から片道3時間かかる。
「休日乗り放題」の特割切符なら2600円で往復できるが、
それでも「遠征」に近いような時間と旅費がかかる。
日頃、低い時給と長時間労働しているから、
休日もそんなに時間的余裕は無い。
しかしとても気になる「シネマ イーラ」。

そんなこんなの富士宮に住んでいるが、なんと来春、
市内にシネマコンプレックスができるらしい。
富士宮駅に近接するJUSCOが今大規模増設工事中だが、
どうもそういううわさが流れている。
JUSCOのオフィシャルホームページにもAEONグループの
ホームページにもなかなかそれを裏付ける資料が見つからない。

しかし、永らく富士宮を南北に分断してきたJR身延線の
高架化工事も着々と進んでおり、行く行くは駅と一体化した
施設に変わるのかもしれない。
分断の象徴だった踏切周辺も着々と道路の拡幅工事が進んでおり、
踏切が撤去されれば市内の南北の経済的繋がりも進むのだろう。
自転車で行ける距離に映画館が出来るとしたら嬉しいニュースだ。

というわけで、映画が見たくてたまらないし、
単館でもシネコンでも、「映画館」ってものに通いたくてたまらない私である。

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この記事へのコメント

理子
2009年12月31日 10:37
理子です。ひさしぶりです。
マイケルジャクソンの映画を見ました。
とてもよかったです。
たまには難しい映画でなくすっきりする映画もいいかも

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