NHKスペシャル「命をめぐる対話“暗闇の世界”で生きられますか」

今夜放送される「命をめぐる対話“暗闇の世界”で生きられますか」
というNHKスペシャルの内容をもとに、
放送を見ていないながら、私なりの思うことを書きたいと思った。

今から14年前、祖母が末期の癌で入院した。
告知はしたのかと家族に問うたが、「告知していない」とのことで、
私だけの判断で勝手に祖母に伝えられない状況に悩んだ。

私が病棟に見舞いに行くと、祖母はまだ元気な笑顔で私と会話ができ、
従妹(同じ孫同士)の出場していた、とある競技大会のテレビ放送を
一緒に見て一緒に応援していた。

ところが、間もなく、祖母は突然昏睡状態に陥った。
何を話しかけても目も口も反応が無くなった。
何度も痛みに苦しんでいたから、
痛みをこらえる力で脳の血管が切れたのかもしれない。

誰もがもう、祖母の最期は間近いと思って、
傍に付き添う家族同士で祖母の癌について、
いろいろ包み隠さず話すようになった。

しかし、実は祖母は意識を失っていなかった。
はっきりと周りで何を話しているのか分かる状態だった。
それを発見したのは私だった。
手を握り、祖母に語りかけた時に、確かに手を握り返してきた。

「おばあちゃん、手を2回握って。」と語りかけると、
弱々しいながら確かに2回握り返してきた。
「おばあちゃん、手を3回握って。」と語りかけると、
弱々しいながら確かに3回握り返してきた。

看護師さんも主治医も信じてくれなかったが、
確かにあの時、祖母はまだ意識を失っていなかった。
隠されていた祖母の末期がんについて、
祖母には実は筒抜けだったのだ。

どんなに苦しかっただろう。
痛みの苦しみに加えて、暗闇の苦しみ。
いや、もしかしたら、閉じた瞼越しに明るさだけは
感じていたかもしれない。
しかし、意識を外部に伝えられなくなる辛さを
その時祖母は感じていたのだった。
もし死期を悟っていたのなら、何を伝えたかっただろうか。

就職活動で病院を後にしてまもなく、
残って付き添ってくれていた当時の妻から
息を引き取ったことを告げられたが、
気象庁で地震の仕事がしたくて受けていた公務員試験と就職活動のために
お葬式には私本人は参列できなかった。
ただ、昨年、墓地の近くに住む友人を訪ねた時に
お墓参りはしてきた。

今年は植村花菜さんの「トイレの神様」という曲が
静かに人々に広がっている。
この曲を聞くと、この祖母との思い出と
自らの家族とのトラブルを抱えている状況が重なって、
涙が溢れて止まらない。

先ほど21時になったから、番組が始まる。
番組を録画セットしてあるが、見るかどうか迷う。
ただ、このことだけはどうしても書きたかった。


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キングレコード
2010-03-10
植村花菜

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  • トイレの神様

    Excerpt: 「NHKスペシャル「命をめぐる対話“暗闇の世界”で生きられますか」」について オリコン週間アルバム売上9位に入って、 ようやく朝日新聞でも取り上げられた「トイレの神様」。 Weblog: かわいい猫には、また旅をさせよ。 racked: 2010-03-25 22:11